
サスペンション・パラメータ測定機器(SPMM)は、車の乗り心地と操作性に重要なサスペンションの純正的特性の計測(K&Cテスト)を目的としてイギリスAnthony Best Dinamics (ABD)社で開発されました。
SPMMの基本的かつ重要なことは、車体に様々な力を加え、車輌サスペンション・システムの特性を測定することです。
このような力とモーメントは、慣性、ダンパ装置、エラストマー・ブッシュが励起しないようにゆっくり加えてゆきます。
SPMMはサスペンションとステアリング・システムの構造の運動特性(Kinematic Characteristics)と、サスペンション・スプリング、アンチロールバー、エラストマー・ブッシュやコンポーネントの変形に起因するコンプライアンスを測定します。
SPMMでは広範囲なパラメータを評価できます。主要なパラメータとしてはサスペンションの剛度性とヒステリシス、バンプ・ステア、ロール・ステア、ロール剛度、縦方向と横方向のコンプライアンス・ステア、ステアリング・システムの特性などがあります。
このようなパラメータの大きさを把握することは、乗り心地、衝撃絶縁、ハンドル操作や運転といった車輌の性能を十分に理解する為の必要不可欠なツールです。
Anthony Best Dinamics (ABD)社の目標は、正確でコスト効率がよく、使いやすく信頼性のあるサスペンション・測定器の製造でした。
付属ソフトウェアは柔軟性に優れ、各種テストを簡単にセットアップし、迅速かつ安全に実施できるようにつくられています。
操作画面の言語は英語、又は日本語の選択も可能となりました。システムにはグラフ出力および分析パッケージ一式が付属品として含まれており、お客様の必要に応じて簡単にカスタマイズできます。
SPMMはコストを最小に抑え保守や修理を簡略化することを目的に、世界で販売されている実績あるコンポーネントが多数組み込まれています。SPMMは必ずしもピットに設置する必要がありません。
また、油圧技術も利用していないので、静かで使いやすく、正確かつ安全性の高いテスト機械です。
SPMMは4ホイールステーション(双子の軸の)バージョンか2ホイールステーション(単一の軸の)バージョンのどちらかでの利用が可能です。
オプションとしてMIMSアップグレードは車の慣性モーメントと重心の高さを測定する能力を加えることができます。
- 1.
- SPMMの第一号機の導入以降10年もの間、メーカーであるABDは最初のユーザーと密接に研究を重ね多くの新しいテスト、分析、及びプレゼンテーションの方式を進化させることができました。
この10年間SPMMの実験研究を快く受け入れてくださいましたお客様に対し、ABD社は深く感謝しております。 - 2.
- 10年間のユーザーからのフィードバックと多くの経験によりSPMMがテスト時の車輌の搭載時間を大幅に短縮し、さらに機能性の開発を続け製品は大きく進化を遂げました。
ソフトウェアとハードウェアの開発は広範囲にわたり、これまで3度の主要部分のソフトウェアのアップグレードと20回以上のマイナーアップグレードがなされました。 - 3.
- 最近ではホイール測定システムに6つのストリングシステムを採用するという改良をしました。
それによりホイールスピンの計測が可能となり、さらにサスペンションとステアリングデータのより洗練された情報処理が可能になりました。
今後新たにSPMMをご購入されるお客様には長年の改善改良を重ねアップグレードされた最新のSPMMを導入することが出来ます - 4.
- 現在開発進行中で製品に今後組み込まれる予定の機能は以下の通りです。
①更に高頻度でテストを可能とする技術開発
②サスペンション剛性の特殊測定の新技術開発 - 5.
- ABDのエンジニアは40年以上の車輌サスペンションとステアリング測定の開発設計に取り組んできました。
この長年の経験と実績をもとに特別なカスタマイズの対応にも、ABDのエンジニアはお客様とともに真摯に取り組ませていただきます。 - 6.
- SPMMの優れた点
①電気制御式(SPMM)の油圧式との比較- ・ 静音性に優れる
- ・ 衛生的、清潔である
- ・ 蓄エネルギーが相対的に小さいため安全
- ・ 最小限のメンテナンス構成(年間でパワーキャビネットのエアフィルター交換、ベアリング及びネジへのグリース塗りのみ)
- ・ ボディ移動型はシンプルで車輌の正確なロール、ピッチ、バウンスの繰り返しが可能
- ・ ホイール位置のサイズ変換器が線状でないため、測定時のエラーが少ない。
- ・ ロードセルアウトプット時のエネルギーの変換対応の必要がない(エラー低減)
- ・ ロードセルアウトプット時の重力修正の必要がない(エラー低減)
- ・ 装置のピットが必須ではなく、安価の工賃での据付が可能
- ・ 最小限の動力(電力)による稼働が可能(油圧を一切使用していない)
- ・ オペレーターは僅か1名で、少人数での作業が可能
- ・ 最新のソフトウェアで最短のテストと車輌の搭載及び下載が可能
- ・ 徹底したデータの自動情報処理
- ・ 作動車体に適応するので作動が容易
- ・ ストレインゲージタイプと比較してSPMMに適用している好感度のピエゾ電気ロードセル
2008年5月現在
| 納入 | NO | 国 | 納入先 | |
| 1996年 | 1 | イギリス | MIRA | THe Motor Industry Research Association |
| 2 | GoodYear | The Goodyear Tire & Company | ||
| 1998年 | 3 | Honda R&D | Honda R&D Americas Inc. | |
| 1999年 | 4 | Ford | Ford Motor Co. | |
| 2001年 | 5 | Honda R&D | Honda R&D Europe (UK) Ltd. | |
| 2005年 | 6 | DC | Daimler Chrysler Corporation | |
| 7 | Hankook | Hankook Tire Mfg Co. | ||
| 8 | MORSE | Morse Measurements | ||
| 9 | Toyota Tsusho | Toyota Tsusho Europe S.A. | ||
| 2006年 | 10 | 日本 | MAZDA | マツダ株式会社 |
| 2007年 | 11 | 日本 | MMC | 三菱自動車工業(株) |
| 2008年 | 12 | 日本 | 自動車メーカー | |
| 2009年 | 13 | 中国 | FAW | China FAW Group Corporation |
SPMMは床面に接地するか、またはピットに設置することもできます。床面に設置した方がコストの効率は高くなりますが、車輌搭載用ランプのスペースを確保しなければならないことから、より長い設置スペースが必要となります。
通常、標準4中カーリフト・ランプを用意して、テスト車輌を荷重高さまで上げます。
車輌の積み卸し手順はコンピュータで調整されます。積載シーケンスではマシンは自動的に全てのホイール・ステーションを適切なトラック(Y方向)にセットします。X方向では、ホイール・ステーションは中央テーブル近くにセットされます。
適切な安全上の注意を守り、テスト中またはテストの合間に、テスト車輌をSPMM上から移動せずに車両の下に出入りすることが出来ます。
SPMMは力とモーメントを加えるユニットでのバックラッシュが最小になるよう設計されています。
SPMMは4つの体や接地面で横方向の力、縦方向の力、アライニング・トルクをココにまたは同時に入力できます。
SPMMは共同作用する複数の入力運動または力を同時に加えることが出来ます。
SPMMは左と右、前と後、プラスとマイナスで対象ではない力または変位入力で動作できます。
SPMMはサスペンションに別の入力または複合入力を加えながら、軸に加わる力または変位をほぼ一定に維持できます。
SPMMは非常に遅い速度で入力を加えることが出来ます。
テスト中、データ・チャンネルのグラフをリアルタイムで作成できます(オプション・デュアルコントロール・コンピュータ を付けた場合)。テスト終了後すぐに対話式で、どのチャンネルも別のチャンネルに対してグラフを作成できます。
テスト車輌の破損防止のため、SPMMのすべての軸に変位と力の安全制限が設けられています。
また、誤動作時の破損防止のため、全ての軸にソフトウェアとハードウェア両方によるオーバートラベル・ストップも装備されています。
サーボコントローラの各軸の状態を表示する診断機能が組み込まれています。
ソフトウェアには故障発見に役立つ詳細なログ機能も組み込まれています。
標準構成のSPMMにはアナログ・データ用に16個の予備チャンネル、エンコーダ・タイプの入力(デジタル)用に6個の予備チャンネルがあります。追加のチャンネルとシグナル・コンディショニングはオプションとして選択できます。
各ホイール・ステーションの近くにそのホイール・ステーションを軽く押すマニュアル・ジョグ・コントロールがあります。
ロール、ピッチ、バウンス・テーブルの両側にはテーブルのバウンス、ピッチをコントロールして車輌ボディを簡単に固定
出来るようにするマニュアル・ジョグ・コントロールがあります。















